今年は カケラに会えるだろうか

nagiの中の カケラ

 

 大きなカケラの もとになる もの

 最初の年しか 会えなかった

 カケラになって nagiの体に 入って 三年

 届けるために ある朝 重くのしかかって

 「重い・・・」

 寝覚めるほどの 重さを感じたとき

 カケラを 残したのだろう

 ひとつの おおきな カケラ

 

 片割れの カケラは その前から

 nagiの 中に入って

 ハグしたときなんだろう

 今にして思えば 背中に 両手を回してくれた

 あの日 あの時 あの時間

 

 それから 三年になって

 ハグさんが nagiから出ようとしている

 右の側頭葉が痛い

 左の側頭葉に痛みが走った時は CTを撮った

 痛みは 収まってきたけれど

 まだ nagiの中にある

 

 ハグさんを もう 追い出したい

 早く 出て行ってほしいのに

 カケラとなって nagiの心を 弄ぶ

 そんな ハグさんを 愛してしまったことに

 後悔と 辛みが 日々を襲う