何事もなかったかのように

定刻に部屋にやってきて

 

 これお返しです

 と差し出す もの

 いただいたので 無くなるものがいいかなと思って

 てっきり 残るものかと思ってました

 前のプレゼントは 

 巾着とカードケース 合わせると 2万円はする

 

 昨日何食べました  ?
 今日は なんの気分ですか ?

 パスタでした 梅の花の弁当の残りでした

 じゃあ ごはん系で・・・

 とんかつとか 

 それに しましょう・・

 いつもの 会話 

 前のアパート借りられてましたね

 夜は灯りがついてないですけど

 

 たわいのない 時間

 たわいのない 会話

 今日は 聞いてみた 「あなたを忘れるにはどうしたらいいですか」

 「会わないことだと 思います、退職したら会えなくなりますよね。

  でも 三月までは・・・。無理に 離れなくても・・」

 「そうですか、会うと思い出すんでしょ?」

 「そんな 頃もありました、でも 今は・・・こうやって」

 「そうですね (あなたにとっていいことならいいんですけど、)奥さんに悪いし
  なにか 変だと思われてませんか ? 」

 「大丈夫ですよ」

 「こんなふうに 食事して 話して 変ですよね やっぱり」

 「・・・・それは。」

 「いいんじゃないですか、それぞれの 考えがあっても。」

 

 明らかに 直接的表現をしていないが

 気になる 存在で 年齢差 29歳 

 二人の関係は・・・なんだろうって

 このことを 言えない人をそれぞれに抱えながら 会っている

 言えない 公然とは 言えない関係

 いつかは 離れるときがくる 必ず 生物学的な別れではない

 別れが・・・

 

 いつの時間も あなたは nagiの体の中にいて

 一緒に 感じて 一緒に 行動して

 追い出せない 何か

 病気 なのだろう 病気 

 

 今日も

 何事もなかったかのように

 今日も 食事を終えて 彼の住まいへ届ける

 LINEをした

 「変なこと 呟いでごめんなさい。」

 返事は

 「いつも ありがとうございます」

 彼女には 見せないLINEらしいので よかった

 

 翌日は 虚無感に襲われる

 だったら 会わなきゃいいのに